間取りと収納の計画|適正収納率とパントリー・WICの使い方

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間取りと収納の計画|適正収納率とパントリー・WICの使い方

収納は、量を確保するだけでは片付く家になりません。物を使う場所の近くに、適切な大きさで配置して初めて機能します。注文住宅では収納の位置や形を自由に決められる分、計画を誤ると「収納はあるのに片付かない」状態に陥りがちです。この記事では間取りと収納の計画について、適正収納率の目安と、パントリー・WIC・SIC・ファミリークローゼットの使い方や配置のコツを、帖数の例を交えて具体的に解説します。

目次

適正な収納率の目安

収納率とは、延床面積に占める収納スペースの割合です。一般的に戸建てで12〜15%程度が目安とされ、これを下回ると物があふれやすく、上回ると居住スペースが圧迫されます。あくまで目安であり、持ち物の量や暮らし方によって最適値は変わります。

収納率だけで判断しない

率が足りていても、使う場所から遠ければ意味がありません。たとえば玄関に収納が集中していても、キッチンの食材ストック場所がなければパントリーが必要です。総量と配置の両方で考えることが、片付く家の条件です。間取り全体の決め方は注文住宅の間取りの決め方もあわせて確認してください。

収納計画の基本的な考え方

収納は「どこに何をしまうか」を先に決めてから、必要な広さと形を割り出します。順序を逆にして空いた場所に収納を押し込むと、使いにくい収納になりがちです。

  1. 家にある物を種類ごとに洗い出す
  2. それぞれを「使う場所」に紐づける
  3. 使う場所の近くに収納を配置する
  4. 奥行きと高さを物の大きさに合わせる

奥行きが深すぎる収納は奥の物が死蔵されやすく、浅すぎると入らない物が出ます。しまう物に合わせた寸法にすることが、無駄のない収納の鍵です。

パントリーの使い方と配置

パントリーはキッチンに隣接する食品・日用品のストック収納です。食材のまとめ買いや防災備蓄をする家庭ほど効果を発揮します。

広さと形

1〜2帖程度が一般的です。壁面に棚を並べる「ウォークインタイプ」と、通り抜けできる「ウォークスルータイプ」があります。ウォークスルー型はキッチンと玄関や勝手口をつなげると、買い物帰りの動線が短くなり便利です。棚は可動式にしておくと、収める物の高さに合わせて調整できます。

ウォークインクローゼット(WIC)の使い方

WICは衣類や寝具をまとめて収納できる歩いて入れるクローゼットです。寝室に隣接させるのが一般的で、2〜4帖程度を確保するケースが多く見られます。

配置のコツ

寝室とWIC、洗面をつなげて回遊できるようにすると、入浴後の着替えや朝の身支度がスムーズになります。可動棚とハンガーパイプを組み合わせ、掛ける収納とたたむ収納を併用すると、衣類の種類に応じて使い分けられます。通路幅は最低でも60cm前後を確保すると、扉の開閉や出し入れがしやすくなります。

シューズインクローク(SIC)の使い方

SICは玄関脇に設ける土間収納です。靴だけでなく、ベビーカー・傘・アウトドア用品・防災グッズなど、屋外で使う物をまとめて収められます。

配置とサイズ

1〜2帖が目安で、玄関ホールと室内側の両方から出入りできる「ウォークスルー型」にすると、靴を脱いでそのまま室内へ抜けられます。玄関がいつもすっきり片付くのが最大の利点です。コートやアウターを掛けるバーを設けると、帰宅後に上着をその場で片付けられます。

収納 主な収納物 広さの目安 配置場所
パントリー 食材・日用品・備蓄 1〜2帖 キッチン横
WIC 衣類・寝具 2〜4帖 寝室隣
SIC 靴・ベビーカー・防災用品 1〜2帖 玄関脇
ファミリークローゼット 家族全員の衣類 2〜4帖 洗面・玄関近く

ファミリークローゼットの使い方

ファミリークローゼットは、家族全員の衣類を一か所にまとめる収納です。各部屋にクローゼットを分散させる代わりに集約することで、洗濯後の片付けが一度で済みます。

家事動線と組み合わせる

洗面・ランドリーの近くに配置すると、洗う・干す・たたむ・しまうが一連の流れで完結します。これは家事の時短に直結する配置で、共働き世帯に特に向いています。詳しい動線設計は家事動線を考えた間取りを参照してください。玄関近くに置けば、帰宅後すぐに上着を片付け、外出時に身支度を整える動線も短くなります。収納と動線をセットで考えることが、暮らしやすさを生みます。

収納でよくある失敗

収納計画の失敗は、暮らし始めてから気づくものが多くあります。

  • 総量は足りているが、使う場所から遠い
  • 奥行きが深すぎて奥が死蔵スペースになる
  • コンセントがなく、収納内で掃除機の充電ができない
  • 将来の物の増加を見込まず、数年で容量不足になる

これらの対策を含む後悔しない間取りの考え方は間取りで後悔しないためのポイント、要望整理の進め方は打ち合わせの流れで解説しています。

収納の使い勝手を高める細部の工夫

収納は広さや位置だけでなく、内部の作りこみで使いやすさが変わります。同じ大きさの収納でも、棚や設備の工夫しだいで収まる量も取り出しやすさも変わります。

可動棚で柔軟性を持たせる

棚板の高さを後から変えられる可動棚にしておくと、収める物の大きさが変わっても対応できます。固定棚だと無駄なすき間が生まれやすく、デッドスペースの原因になります。暮らしの変化に合わせて調整できる収納にしておくことが、長く使いやすさを保つコツです。

収納内のコンセントと照明

ウォークインクローゼットやシューズインクロークには、コンセントと照明を設けておくと便利です。コードレス掃除機の充電場所にしたり、収納内を明るく保って物を探しやすくしたりできます。細部の見落としは間取りで後悔しないためのポイントでも触れています。

ライフステージで変わる収納の量

持ち物の量は、家族の成長とともに変化します。建てた時点の量だけで収納を計画すると、数年後に容量が足りなくなることがあります。

  • 子どもの成長で衣類や学用品、スポーツ用品が増える
  • 季節家電や行事用品など、使用頻度の低い物のストックが必要になる
  • 防災備蓄の量が見直しで増えることがある

将来の増加を見込み、少しゆとりを持たせた収納量にしておくと安心です。とはいえ収納を増やしすぎると居住スペースが圧迫されるため、家事動線とのバランスを見ながら決めましょう。動線と収納の関係は家事動線を考えた間取りを参考にしてください。

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まとめ

  • 収納率は延床の12〜15%が目安だが、配置とセットで考える
  • 「どこに何をしまうか」を決めてから広さと形を割り出す
  • パントリーはキッチン横、ウォークスルー型が動線に有利
  • WICは寝室隣、回遊配置で身支度が楽になる
  • SICは玄関脇で、玄関を常にすっきり保てる
  • ファミリークローゼットは洗濯動線と組み合わせると時短になる
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